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採用支援

採用ルートを考える

中小企業の採用ルートはどう選ぶ?

6つの方法とメリット・デメリット

 採用ルートは「多くの人に見られるか」だけで選ばず、採用したい人材に届くか、費用を続けられるか、応募後の対応までできるかで選びます。求人サイト、自社の採用ページ、紙媒体、社員紹介、ハローワークには、それぞれ異なる強みがあります。中小企業では一つのルートに頼り切らず、役割の異なる方法を組み合わせることが重要です。

まず決めたいのは、採用する人の年齢ではなく、任せる仕事、必要な経験・技能、働く場所と時間、入社後に教えられることです。採用要件が曖昧なまま掲載先だけ増やしても、自社に合う応募者と出会いにくくなります。厚生労働省も、仕事内容や必要な技能を明確にすることを、求人票作成の課題として取り上げています。

 

1.求人サイト・求人検索サービス・SNS

 求人サイトや求人検索サービスは、仕事を探している人と接点をつくる方法です。媒体によっては、仕事内容、職場の写真、待遇などを詳しく掲載でき、求職者へ直接連絡できる機能もあります。SNSは、求人票だけでは伝わりにくい日常の仕事や職場の様子を発信するのに向いています。

 メリットは、勤務地や職種に関心のある人へ情報を届けやすいことです。一方、同じ職種の求人が多ければ、自社の情報が埋もれることもあります。広告を使う場合は費用の管理が必要で、SNSの発信には継続する手間もかかります。「掲載すれば応募が来る」と考えず、求人の見出し、仕事内容、応募までの分かりやすさを確認しましょう。

 料金は媒体や利用方法によって異なります。例えばIndeedには無料掲載と有料のスポンサー求人があります。ネット求人は必ず数十万円かかる、という一律の考え方では選べません。利用前に料金が発生する条件と予算の上限を確認することが大切です。

 

2.自社ホームページ・採用ページ

 自社の採用ページは、仕事内容や働く環境を詳しく伝える場所です。社員の一日、研修の進め方、扱う商品やサービス、仕事の難しさまで、自社の言葉で説明できます。求人サイトやSNSで会社を知った人が、応募前に詳しく調べる受け皿にもなります。

 メリットは、掲載内容を自社で管理し、必要に応じて更新できることです。課題は、ページを作っただけでは見てもらえないこと。求人媒体やSNSなどからの導線を設け、スマートフォンでも読みやすく、応募方法がすぐ分かる状態にしましょう。制作・更新にも費用や担当者の時間が必要です。

 会社の沿革だけでなく、「入社後に何を担当し、どう仕事を覚えるのか」を具体的に書くことが重要です。厚生労働省も、業務内容や職場環境などの情報提供は、入社前後のミスマッチを減らすうえで役立つとしています。

 

3.新聞折込チラシ

 新聞折込は、配布する地域を絞れる採用ルートです。店舗や事業所の近くで働ける人を募集したい場合などに検討できます。仕事を探すためのサイトを日常的には見ていない人にも、求人を知ってもらうきっかけになります。

 一方、紙面には掲載できる情報量の限界があり、配布地域や部数、紙面の大きさによって費用が変わります。新聞の購読者に届く方法なので、募集したい人がその地域の新聞折込を見ているかを見極める必要があります。チラシには仕事の要点を明確に載せ、詳しい内容を確認できる採用ページや問い合わせ先へ案内すると効果を確かめやすくなります。

 

4.フリーペーパーなどの紙媒体

 地域の情報誌や求人誌は、設置場所や配布地域を選んで募集を知らせる方法です。店舗の利用者など、会社の近くで暮らす人に仕事を知ってもらいたい場合に向いています。

 注意点は、誌面の大きさによって伝えられる内容が限られることです。また、置かれているだけで必ず読まれるわけではありません。掲載前に配布場所、部数、料金、発行日を確認し、どのような人との接点をつくれる媒体か判断しましょう。小さな枠では会社の魅力をすべて説明しようとせず、仕事内容と働く条件、詳しい情報の確認先を優先します。

 

5.社員紹介・知人からの紹介

 社員紹介は、現場の従業員が自分の知人などに仕事を知らせる方法です。紹介を受ける人が、応募前に仕事や職場の様子を聞ける点は強みです。広告費を抑えられる場合もありますが、紹介への謝礼制度を設けるなら、その費用や運用も考える必要があります。

 紹介だから採用する、という扱いは避けましょう。仕事内容や選考基準をほかの応募者と同じように伝え、面接で適性を確認することが大切です。紹介者にも合否を約束しないと共有しておけば、不採用時や入社後の人間関係への影響を抑えやすくなります。

 

6.ハローワーク

 ハローワークでは求人を申し込み、求職者への公開や紹介を受けられます。求人者マイページでは、求人の申込みや内容の変更なども可能です。地域で仕事を探す人に求人を届けたい会社にとって、検討すべきルートの一つです。

 求職者の経験や希望はさまざまです。そのため「どんな人が欲しいか」を抽象的に書くより、実際の作業、必要な資格、入社後の教育、勤務条件を具体的に伝えることが重要です。助成金についても、ハローワーク経由の採用なら必ず受給できるわけではありません。制度ごとに対象者や紹介方法などの要件が異なるため、利用を考える際は募集前に確認しましょう。

 

採用ルートは、どう組み合わせればよいか

 例えば、地域の店舗スタッフなら、ハローワークや地域の紙媒体で仕事を知ってもらい、採用ページで職場の様子を詳しく伝える方法が考えられます。専門職なら、求める技能を明確にしたうえで、職種に合う求人媒体や社員紹介を検討できます。どの組み合わせが有効かは、職種、地域、予算によって変わります。

 公開後は、応募数だけでなく、面接につながった人数、採用人数、採用後の定着状況まで確認しましょう。応募が少なければ届け方や求人の内容を見直し、応募は多いのに採用につながらなければ、仕事内容や条件の伝え方を点検します。

 なお、採用ページ、SNS、紙媒体のいずれでも、募集情報は正確に記載する必要があります。募集時には業務内容や就業場所、賃金などを明示し、業務・就業場所の変更の範囲など、追加された明示事項にも対応します。

 採用ルート選びの目的は、求人を出す場所を増やすことではありません。自社の仕事に合う人へ正確な情報を届け、応募から入社後までの認識のずれを減らすことです。その視点で各ルートの成果を比べ、続ける方法と見直す方法を決めていきましょう。

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